そもそもMBAとは何か?どんな人が入学するのか?

今回は、そもそもMBAとは何か。そしてどのような人が入学してくるのか

これをテーマに纏めていきます。

そもそもMBAとは何か

経営学修士

MBAはMaster of Business Administrationの略です。経営学の修士課程に当たります。

MBA自体はHarvardが初めて作ったと言われていますが、経営学の学部はWhartonが初めて作ったようです。それぞれ、1900年頃、1880年頃の話です。思えばMBAには100年以上の歴史があるわけですね。

アメリカでは、MBAだけではなく、B-School、Business School等と呼ばれます。

読んで字のごとくビジネスを学ぶ修士課程です。

但し、米国ではMBAは大きなキャリア・アップの機会として捉えられているため、学業だけでなく転職活動を支援する場でもあります

MBAの広がり

元々、修士課程を指し、米国で生まれたMBAですが、様々な派生プログラムが生まれ、現在では世界中に展開しています。

主要なプログラム

主なプログラムの形式を整理しておきます。

  1. 2年制:一番基本的なプログラムは、2年制になります。一部特例もありますが、大体が9月に入学して、夏休みを一度はさんで2年後の6月頃に卒業していきます。
  2. 1年制:次に一般的になってきているのが、1年制です。これは短い期間にMBAを修得するので、学部時代にビジネスを専攻している人が多かったり、平均年齢が2年制より少し高かったりします。米国では1Y (ワンワイと読みます。2年制はツーワイです。)なんて呼ばれます。
  3. Part-time: 週末や平日の遅い時間にMBAを履修するプログラムです。集中的に授業が取れないので、卒業まで比較的長い時間がかかります。これは日本だと一番一般的かもしれません。米国でもかなり増えてきています。
  4. Online MBA:コロナの影響もあり、オンラインの履修も広がっています。最近は大体の大学がオンラインでも授業はやっているので、コンテンツは揃ってきています。これが普及するかどうかは、MBAの重要な側面としてネットワーキングがある事と、オンラインではトップ校のブランドが落ちる可能性がある事をクリアできるかが論点になると思います。
  5. Executive MBA: 企業幹部向けの短期間プログラムです。最近のMBAプログラムの稼ぎ頭と言われており、一気に拡大しています。基本的に学位は授与されませんが、世界中の企業幹部と交友関係ができるのが魅力です。

米国でもやはり本命は2年制、次いで1年制が人気でした。OnlineとExecutiveはコミュニティの一部とはいえ、まだまだMBAとは別物という見方を持っている学生が多かったです。Part-timeは学校によっては2年制や1年制との合同授業もあるようです。

今回の記事では2年制について扱います。

地理的な広がり

MBAは、日本を含め世界中に広がっています。

主流は米国なのですが、欧州の人気も高まってきています。また、中国やシンガポールのプログラムも注目されています

例えば、Financial Timesの出している、全世界のMBAランキングの2020年版のTop 30を見ると、米国が多いですが、他国も入ってきています。

Source: http://rankings.ft.com/businessschoolrankings/global-mba-ranking-2020

今回の記事では、米国を中心に扱います。

米国の有名大学

MBAには多数のランキングがあります。Economist, USNews, Forbes, Financial Times, Businessweek等が主要ですが、それぞれ観点があるので、HBS, Stanford等を除き、結果にばらつきがあります。

そこで、上記のランキングを加重平均した統計をPoets & Quantsという米国のMBA受験生向けウェブサイトが纏めていますので、今回はそちらを参照します。

それによると、2020年のトップ10校は以下になります。上位7校はM7(Magnificient 7)と呼ばれ、伝統的にトップ校とされている学校が抑えています。

  1. Stanford GSB
  2. HBS
  3. Wharton
  4. Booth
  5. Kellogg
  6. Sloan
  7. Columbia
  8. HaaS
  9. Tuck
  10. Yale

Source: https://poetsandquants.com/2020/12/07/stanford-again-tops-pqs-2020-2021-ranking-of-the-best-mbas/

学費

MBAの学費は高いです。正直、やりすぎですね。

例えば、MBAの学費を纏めているサイトのトップ10は以下の通りになります。

Source: https://www.mba.today/guide/fees (1USD = 105円で計算)

これ、純粋な学費です。ここに生活費等が乗ってくるわけですから恐ろしいですよね。

しかも年々上がっています。以前Yahooがまとめた記事ではこんなグラフが出ています。

過去20年で2倍以上に高騰していますね。

Source: https://www.yahoo.com/entertainment/harder-think-estimate-cost-harvard-mba-172854433.html

実はこれには背景があります。それは統計的には投資に対するリターンが出てしまうからです。

MBAの投資に対するリターンは関心がある方々も多いと思うので、また別の記事で纏めていこうと思います。

学生生活

2年制のMBAの主要な活動は、ソーシャル・アカデミック・リクルーティングに3分類されます。

ソーシャルは、読んで字のごとく、世界中から集まってくる学生同士で仲良くする時間です。MBAは高い学費を払える財力がある学生か、払ってまでキャリア・アップを狙う気合の入った学生が大半です。それぞれが面白い経験を持っているので、授業以上に学びが多いと言う人もいます。このネットワークは、卒業後に思わぬところで生きてきます。

アカデミックは、一般的な授業ですね。前述の通り、リクルーティングがあるため、他の大学院に比べると、そこまで重視されません。但し、学部時代に成績が良い学生が大半のため、授業には真面目に取り組む学生が多いです。教授も、ブランドに誇りをもっているので、しっかりと教育を受けた上で卒業してほしいという思いが強く、膨大な量の課題が渡されます。

リクルーティングは、転職活動です。社費派遣の学生もいるのですが、大体は引き出しを増やすためにインターンシップ等をして職務経験を積みます。リクルーティングは、2年生が1年生に面接対策を指南したり、同級生同士で模擬面接を重ねる事が中心になります。MBAは卒業生のネットワークが強いため、各々興味のある業界の諸先輩方に連絡を取る事も多いです。

より具体的な学生生活のイメージを持ちたい方は、以下の書籍もお勧めです。中古であれば相当安く買えます。

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受験のプロセスを知りたい方はこちらをご覧ください。

MBA受験の全体像 一体全体MBA受験ってどんな感じ?

どのような人が入学してくるのか

一般的な統計

一般的なデータを纏めてみました。データポイントは2020年12月現在で大学から公表されているものなので、主に2020年9月に入学した学生のものになります。

  • データソースは各学校の公式ページです。リンクは次のセクションに貼ってあります。
  • 空欄は大学のページにデータが見当たらなかった数値になります。
  • GMAT, GREはAverage、Median、Rangeの3パターンで発表している学校があり、Averageがある場合は、Average、ない場合は、Median、両方ある場合は、Average、Rangeのみの場合は空欄にしています。
  • ColumbiaはJ-term(2年制に近いが1月から始まる短期プログラム)を含みます。

応募書類数とクラスサイズ

見ての通りですが、やはりStanfordとHBSの人気はすさまじいですね。Whartonも良く健闘しています。また、クラスサイズが800前後の学校と、500前後の学校に2分されることもわかります。

クラスサイズが大きいところは、一体感にかけますが、興味領域が近い人が一定数いる確率は上がるという一長一短の特徴があります。

男女比とインターナショナルと職歴

女性比率は各校40%近くなってますね。米国でもGender Equalityは重要な課題なので、今後もこの比率は維持されるでしょう。

インターナショナルの比率は多少ばらつきがありますね。とはいえ、英語が第二言語の本当のインターナショナルは、体感として各校15%程度の印象です。大体の学生は生まれが他国でも幼少期に米国に移っていて、英語は全く問題ないという人が多いです。

職歴は基本的に5年程度ですね。インダストリーの詳細は各校ごとに独自のまとめ方をしているので後述します。

GPAとスコア

大体GPAが3.5-3.8、GMATが720-730、GREが160-165といったところですね。

やはり米国はGPAが高いです。この部分は日本の受験生が一番悩むところと言っても過言ではないかもしれません。

TOEFLはStanford以外数字がありませんでしたが、基本的には100~115点前後の学生が中心と思われます。

これらの数字は、スーパースターと言われる職歴が異常に優れているがスコアが低い学生を埋め合わせた上の平均なので、バックグラウンドに自信がなければ少し上を目指した方が良いでしょう。

学部の専攻と入社前の業界

Stanford

学部としては、人文系とエンジニアリング系が非常に多いです。

業界としては、PE&VCが多いです。最近はPE&VCに若くして入ったが、プロフェッショナルとしての知識や力が足りないと感じてMBAに入って別の業界やスタートアップを経験したいと考える米系のエリートが一定数いるようです。コンサルティング・テクノロジーは一番典型的な印象ですが、やはり多いですね。

Source: https://www.gsb.stanford.edu/programs/mba/admission/class-profile

HBS

学部としては、ビジネスとエンジニアリング系が約半分になります。Stanfordに比べると人文系が少ないですね。

業界としては、こちらもPE&VCが多いです。HBSとStanfordは校風が全く異なりますが、併願する学生が多いので、出身業界が近くなっているのかもしれません。

Source: https://www.hbs.edu/mba/admissions/class-profile/Pages/default.aspx

Wharton

学部としては、人文系が多いですね。これはFinance Schoolの印象が強いWhartonとしては意外です。

業界としては、コンサルティングが多いですね。最近はデータ分析やアントレプレナーシップにも力を入れているので、ファイナンスだけでなく、様々な業界から学生を集めています。

Source: https://mba.wharton.upenn.edu/class-profile/

Chicago Booth

学部としては、経済、ビジネス、エンジニアリング系が75%を占めてますね。

業界としては、Whartonに近くコンサルティングが多いです。Whartonより金融系が多いのが意外でした。こちらもデータ分析やアントレプレナーシップに力を入れているので、様々な業界から学生を集めています。

Source: https://www.chicagobooth.edu/mba/full-time/admissions/class-profile

Northwestern Kellogg

学部の分布はBoothにそっくりですね。Kelloggはマーケティングのイメージが強く、人文系が多いと思っていたので意外でした。

業界としては、Wharton, Boothに近い分布になっています。

Source: https://www.kellogg.northwestern.edu/programs/full-time-mba/class-profile.aspx, https://poetsandquants.com/2020/10/12/massive-54-jump-in-mba-apps-at-northwestern-kellogg/?pq-category=business-school-news

MIT

学部としては、エンジニアリング系が圧倒的ですね。さすがMITといったところでしょうか。

業界としては、こちらもWharton, Booth, Kelloggに近く、コンサルティング・テクノロジー・金融が主要です。

Source: https://mitsloan.mit.edu/mba/admissions/class-2022-profile, https://mitsloan.mit.edu/about/academic-program-statistics

Columbia

学部としては、ビジネスがメインですね。ファイナンス・スクールのイメージ通りです。

業界としては、テクノロジーが少なく金融が多いのが特徴に見えますね。

おわりに

如何だったでしょうか。

経営学修士として始まったMBAが、様々なプログラムに派生し、世界中に広がっている

学費は高騰しているが、まだまだ応募学生は多い

MBAというと男性のイメージだが、意外に女性も多い

米国のトップ校には金融系だけでなく様々なバックグラウンドの学生が集まってきている

そんな事を見てきました。

今日みたデータを基に、少しでも最新のMBAのイメージが伝わり、興味を持ってくれる日本人が増えれば何よりの幸いです。

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