MBAもInterviewの季節ですね。
面接に呼ばれた方々、おめでとうございます!
振り返れば、Applicationを基にした回答集を作成して、カウンセラーと模擬面接を繰り返し、本番ではイレギュラーな質問に困らせられる、という苦い思い出もありますが、英語で人を説得する練習になったので、価値のある経験だったと感じています。
今回はそんなInterview対策について纏めます。
対策の進め方
①目標校の形式を知り、②傾向を踏まえた回答を作成し、③実技演習を積んで、④本番に臨むのが一般的な流れになります。
形式
そもそも、MBAのInterviewってどんな形式?と思われる方もいらっしゃると思うので、簡単にまとめます。
面接担当者は2パターンです。
①アドミッション(MBAの採用担当官)
②受験校の卒業生
面接形式は3パターンです。
①1 on 1の一般的な質疑
②ケース面接
③グループディスカッション
各校特色があるため、まずは目標校の形式を知ることから始まります。
私見ですが、面接担当者の比率は、①②で5分5分、面接形式は①が圧倒的に多く、稀に②と③があるといった印象です。
有名校の例を数点あげると、HBSはアドミッションと一般的な面接です。Whartonはアドミッションとグループディスカッションです。Kelloggは卒業生と一般的な面接です。LBSはアドミッションとケース面接です。
なお、上記の例は、あくまで大枠になります。
HBSは一般的な面接とはいえ、ケースディスカッションに貢献できるかを確認するために、面接官が若干圧迫面接気味、且つ矢継ぎ早に質問を投げかけてきますし、Whartonはグループディスカッションに加えて短時間の1 on 1があります。また、学校によって、過去の経験と将来のビジョンどちらに重きを置くか好みが分かれます。
形式を知るには、カウンセラーや、目標校の卒業生に聞くことが近道になります。
回答の作成
抽象化して考えれば、就職活動の面接と変わりありません。
大きな違いは、明確に2年間という区切りがあり、卒業後のキャリアを確認されるところでしょうか。
以下に、主な質問の項目をあげます。
- 自己紹介(=Walk me through your resume)。
- なぜMBAか。
- 中長期のキャリアビジョンは何か。
- 学校にどのような貢献ができるか。
- なぜ今の会社に入社したか。
- 一番活躍したプロジェクトはなにか。
- チームの中で、どのように価値を発揮するか。
海外には、典型的な質問をまとめたサイトが多数あります。
MBA Admissions Interview: 35 Practice MBA Interview Questions [Part I]
これらに対して、面接官の立場になって回答を考えていきます。
面接官がアドミッションの場合は、Applicationを読み込んできていると考えて、書類の内容をさらに発展させることが要求されます。
卒業生の場合は、基本的には履歴書を基に話を展開することになります。
将来に関する質問に対しては、過去の経験と連続性を保ちながら、チャレンジ精神を感じさせるビジョンを提示し、逆算で説明する形になります。
例えば、将来は新興国の貧困層向けのビジネスをしたい、その目標に向かって、社内外でこのような活動をしてきたが、この部分を成長させる必要があると感じ、MBAの取得を決意した。MBAでは、目標を実現させるために、このような経験をしたい。といったストーリーが一般的です。
過去の経験に対しては、STARLというフレームワークを使います。
Situation、Task、Action、Result、Learningを意味しており、状況説明をした上で、課題を明確にし、実施した対策を提示し、結果と学びをインパクトのある形で伝えます。この際、自分を主語に話すことが大切になります。
海外の就職活動向けの動画ですが、以下の動画は、過去の経験に対する質問への回答を作成する際の参考になります。
こちらの動画では、STARLフレームワークのLearningがありませんが、ストーリーが綺麗にまとまるため、個人的には学びを入れる事をお勧めしています。
項目を問わず、回答の長さは、1分程度を目安にすると良いでしょう。
英語表現に自信がない方は、海外書籍の模範解答を参考にしましょう。
私は、英語による就職活動向けの本を参考にしていました。
実技演習
実技は、大きく分けて3つの方法があります。
①カウンセラー
②英語レッスン
③友人
もちろん、カウンセラーが一番効果的ですが、コストが高くなります。
2018年は、1時間で2万円から3万円が一般的でした。MBAは一生物ですが、馬鹿にならないコストですよね。
そのため、英語レッスンや、友人と回数を重ねた上で、仕上げをカウンセラーとする方が形が良いと思われます。
英語レッスンは、Skype英会話や近所の英会話スクールで、主に表現に対するコメントをお願いしました。
友人との練習は、受験生仲間で行いました。Ed氏やVince氏が紹介してくれるケースもあるため、受験生仲間が周囲にいない場合は、カウンセラーに相談することをお勧めします。
カウンセラーとしては、Ed氏、Green氏、Jessica氏、Vince氏、Matthew Aldrige氏と模擬面接をしました。
Green氏、Jessica氏は、論理的に深く掘り下げてくれるので、HBS対策にお勧めです。
Ed氏、Vince氏は実際のカウンセラーとして起用されている方が、面接練習も併せてお願いするケースが多いです。個人的にも、そちらの方が、Feedbackも的確になるため、お勧めです。
当サイト初登場のMatthew Aldrige氏は、奈良在住のため、Skypeでインタビュー対策を行っています。
Feedbackが優しすぎる面もありますが、欧米的な売り込み方を指導してくれるため、帰国子女以外の方には強くお勧めできます。
Green氏のWebサイトはこちら。
尚、Vince氏は、Youtubeに模擬面接の動画をアップロードしています。こちらも参考になりました。
また、まれに模擬面接をして下さる優しい卒業生や在校生の方もいます。
卒業生が面接を担当する学校の場合は、非常に実践的なFeedbackを頂けるため、周囲に卒業生や在校生がいらっしゃる方は、勇気をもってお願いすることをお勧めします。受験の評価に含められる事はまずありませんが、良い印象を与えるに越したことはないため、十分に準備をした上でお願いしてください。
当日
服装は基本的にスーツです。
遅刻は厳禁なので、少し早く行くようにしましょう。
MBAのAdmissionからは、アジアの受験生が堅いというFeedbackを頻繁に貰います。
緊張しますが、あくまで会話なので、楽しく、ポジティブに臨みましょう。
面接を受けた日には、面接官にThank you letterを送ります。
HBSの学生団体である、The Harbusが、面接対策のPDFを売り出しており、こちらには実際の合格者が送ったThank you letterも公開されているため、興味のある方は購入してみるのも良いと思います。
尚、The Harbusは、HBSのEssay集も売り出しています。
こちらもお勧めできますが、面接官はあくまで「あなた」を面接しにきているため、過度に成功例を参考にすると、特徴が失われてしまう恐れがあります。
ある程度参考にするのは良いと思いますが、最後は自信をもってご自身の言葉で臨まれてください。
今回は以上です。読んで頂きありがとうございました!
皆様のインタビューが上手くいくことを祈念しています。