Amazonの時価総額の伸びが止まりません。
独禁法が問題にならない限りは永遠に伸び続けそうな勢いです。
そんなAmazonがコロナを追い風にロジスティクス強化の仕掛けを加速しています。
それがコロナの影響で閉鎖する他社の店舗を自社の倉庫に変換する戦略です。
背景
Amazonの小売りの売上はコロナの影響で大幅に伸びています。
以下の記事の通り、北米の全体売上は41%近い成長率を誇っています。
この成長のうち、小売り部分の伸びを支えているのが、Amazonが全米に持つDistribution Centerです。
2020年1月の記事でも急速に展開をしている事が見てとれます。
https://www.cnbc.com/2020/01/19/map-of-amazon-warehouses.html
同時に、伝統的な小売り企業はコロナの影響で非常に苦労しています。
Brooks BrothersやForever 21の破綻は記憶に新しいのではないでしょうか。
JC PennyとSears
JC PennyとSearsは、古くからある有名な米国の百貨店チェーンです。
しかし、両社ともに、コロナの前から消費者の嗜好の変化やECへのシフトについていけず、後塵を拝していました。
Searsは2018年にはChapter 11(米連邦破産法11条)を申請しました。
JC Pennyはコロナの直撃を受けて、つい先日Chapter11を申請して、店舗の閉鎖を進めています。
Amazonの一手
これに目を付けたのがAmazonです。
コロナの影響で自社のSupply chainを遼通する商品の数が増加したため、自社のインフラ強化を目的に、JC PennyとSearsの店舗を、所有する不動産会社から買い取り、自社のDistribution Centerに組み込もうと目論んでいます。
尚、今回紹介している店舗買収は8月14日時点ではまだ成約していません。
現在、RoIの観点から詳細を詰めているところと考えられます。
そして、Amazonは売上低下に苦しむLyftに配送を担わせる提携も進めています。
倉庫から配送まで。Amazonの拡大は留まるところが見えないですね…。
Amazonをはじめとした米国のビッグテック企業に関心のある方は以下の書籍もお勧めです。